朝の保育園で、子どもの顔が赤いことに気づいたあなた。
「これって大丈夫?」と思って迷ったことはありませんか?
実は、子どもの小さな変化を見逃さずに行動することが、命を守る第一歩になります。
この記事では、現役保育園看護師が教えるエピペンの使い方と現場でのリアル対応をまとめました。
| そろそろ「学校給食」は限界ではないか…“宗教”や“食物アレルギー”への対応を回避するアメリカではポピュラーな“方法”とは …レルギーを持つ小学5年生女児がチーズ入りのチヂミを誤って食べてアナフィラキシーショックで亡くなったことが思い出される。 学校側も事前にその月の献立を… (出典:デイリー新潮) |
1. エピペン®とは何か
エピペンは、重度のアレルギー反応(アナフィラキシー)に対応するための自己注射式アドレナリン注射薬です。
例えば、以下のようなケースで使用されます。
•食物アレルギー(卵・乳・ナッツ・小麦など)
•虫刺され(蜂など)
•薬剤アレルギー
アナフィラキシーは、呼吸困難や意識低下、命に関わる症状が短時間で進行する可能性があります。
そのため、エピペンは“少しでも怪しい”ときに迷わず打つことが大切です。
2. 保育所での保管と管理方法
わたしの働く保育園では、アレルギー児の安全確保のために以下のような対応をしています。
🔐 保管方法
•個別に保育計画と医師の指示書を管理
•決まった場所(鍵付き)の専用ボックスに保管
•園外保育時や散歩の際には携帯するかを事前確認
🧑🚒 消防署との連携
•アレルギー児はあらかじめ消防署に情報登録しています。
→ 救急要請時に「誰のための要請か」がすぐに伝わり、より的確な対応が可能です。
📖 職員への研修
•年に1回、エピペン使用やアナフィラキシー対応の職員指導を実施しています。
•新入職員にも必ず研修を受けてもらい、「自分がその場にいたら対応できるか」を確認。
•実物大のトレーナーで実技練習も行います。
3. 緊急時の対応手順
✅ 観察ポイント(こんな時は要注意)
•顔が赤くなっている、蕁麻疹が広がる
•呼吸がゼーゼーしている、声が出しづらそう
•顔色が急に悪くなり、ぼーっとしている
•嘔吐や激しい腹痛
🛠 エピペン使用の判断
「判断に迷ったときはどうするの?」とよく聞かれますが、結論は「迷ったら打つ」です。
アドレナリンを注射しても、一時的に血圧が上がる程度で、命に関わる副作用はほとんどありません。
それよりも、打ち遅れてしまうリスクのほうがはるかに大きいのです。
エピペンは“魔法の薬”ではなく、助けが来るまでの間にできる応急処置のひとつ。
使用後は、迷わず救急要請をし、病院での対応につなげることが何より大事です。
ちなみに、エピペンの効果は15〜20分ほど。
成分であるアドレナリンは体内で早く代謝される薬なので、特別な持病や飲み合わせがない限り、「早く打ちすぎて悪化する」ということはほとんどありません。
だからこそ、「迷ったら打つ」が鉄則なのです。
🧷 使用手順(5ステップ)
1.太ももを露出させて固定(足をしっかり押さえる)
2.エピペンを利き手で握り、青い安全キャップを外す
3.太ももの外側に押し当て、「カチッ」と音がするまでしっかり押す
4.そのまま5秒間保持
5.針を抜いたら、オレンジのニードルカバーが出ているか確認 → 廃棄へ(病院で医療廃棄物として捨てます。なのでくれぐれも自宅のゴミ箱には捨てないでくださいね!)
➡ すぐに119番通報!
➡ 保護者に連絡し、救急隊にエピペンの使用を伝える
💡 補足:エピペンは持ち運び方も大切です!
暑い日や遠足など、外出時に薬が劣化しないようにするには 専用ケース が便利です。
現場でも安心して使えるおすすめケースはこちらで紹介しています。
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4. ヒヤッとしたけど助かった現場のエピソード
📍 ケース①:散歩車の取っ手で、牛乳の接触アレルギー
おやつに牛乳を飲んだ園児と、アレルギーのある園児が同じ散歩車に乗って外に出かけました。
その後、アレルギーのある子が散歩車の取っ手を舐めてしまい、数分後に口元が赤くなってきました。
発疹のみでエピペン®の使用には至らなかったものの、
「同じ空間・道具を使うだけでも、反応が出るんだ」と園全体で気づきを得た出来事でした。
➡ この事例を機に、散歩車の使用前後の消毒や乗車時の組み合わせを見直しました。
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📍 ケース②:しれっと持ち込まれたお菓子が危険物!?
ある日、保護者の方から持ち込まれたお菓子。
一見、アレルギー対応品のように見えましたが、よくよく調べるとどこにもアレルギー表示がない商品でした。
しかも、原材料の一部にアレルギー対象となる可能性がある成分が含まれていることが判明。
幸い、提供前に職員が気づいて未然に防ぐことができました。
➡ 「表示がない=安全」ではないことを再認識し、
**食品チェック時の“ダブルチェック体制”**を導入するきっかけとなりました。
5. まとめ
エピペン®は、使う機会が少ない分、「使えるかどうか」が命を左右します。
私たち保育士が日頃からできることは、以下の3つ。
☑ 日頃の備え
•園児の情報共有、エピペンの場所確認、訓練
☑ 判断力を育てる
•「迷ったら打つ」
•アドレナリンは早ければ早いほど効果的
☑ チームでの連携
•誰か1人が知っていればよい、ではなく全員が対応できること
アレルギーのある子どもたちにとって、園全体が“守ってくれている”という安心感が、何よりの安全対策です。
そして保護者にとっても、それは信頼につながります。

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